膵管癒合不全/膵管非癒合のデータベース

⭐︎Radiopaedia
(https://radiopaedia.org/articles/pancreas-divisum?lang=us)
✔︎膵管癒合不全は膵管形成の最も一般的な変異であり、一般集団の約5%(範囲4~10%)に認められる
✔︎MRCPでの有病率は約9%で、剖検での有病率は最大14%
✔︎再発性特発性膵炎患者のうち、約20%(範囲12〜26%)が膵管癒合不全を有すると考えられているが、一般集団では約5%(範囲3〜9%)

⭐︎Z Liao et al.Endoscopy. 2009May;41(5):439-44.
✔︎膵管癒合不全の内視鏡的検出率は全体で2.9%(899 / 31413)であり、アジア(1.5%)よりも米国(5.8%)および欧州(6.0%)で有意に高かった

✔︎内視鏡的治療(69.4%、361/520例)と手術(74.9%、203/271例)に対する応答率(治療後の完全および部分的な疼痛緩和率)は同程度であった(P = 0.106)

✔︎急性再発性膵炎タイプ(ARP:acute recurrent pancreatitis)の膵管癒合不全患者(81.2%)と慢性膵炎タイプ(68.8%)の間、および急性再発性膵炎タイプと疼痛タイプ(53.1%)の間で、(内治療と手術の)複合奏効率に有意差があり(いずれもP<0.05)。急性再発制膵炎タイプの膵管癒合不全は、慢性膵炎タイプや疼痛タイプの膵管癒合不全よりも、内視鏡治療や外科手術に対して治療効果がよい

⭐︎Wataru Gonoi et al.Gut. 2011Aug;60(8):1103-8.

✔︎日本人の健診MRCPでの膵管癒合不全の頻度は2.6%

✔︎膵管癒合不全は膵炎を誘発する有意な因子(OR 23.4;p<0.0001)

✔︎全患者/慢性膵炎/特発性再発性膵炎患者において、膵管癒合不全の割合はそれぞれ35%/43%/33%で、地域住民群(2.6%)より有意に高かったが、急性膵炎(13%)では高くなかった

⭐︎L Quest et al.Gut. 2000 Sep;47(3):317-9.

✔︎膵管癒合不全は比較的一般的な先天異常であるが、膵臓に関連した症状を発症するのはそのうちの5〜10%に過ぎない

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